秋風 〜合唱組曲「四季」〜
作詞  山本伸一
作曲  野田順子
 路傍(みちのべ)に萩乱れ
 秋風さやかに立つ
 やわらかな葉に
 そっと微かに赤や白の姫が可憐


 (朗読)
 来る日も来る日も
 辛労の日であった
 息はずませながら
 緑なす坂道を歩み
 高原に芒(すすき)の風の宴楽(うたげ)

 独りしずかに逍遥(さすら)う宮城野原
 ああ  星落秋風五丈原の歌に
 落莫の孔明を憶(おも)う


 秋風は
 別離に泣く人の盃となりて吹く風
 傷みし人の心に涙と吹く風
 旅人には憂愁の譜の風

 傾き沈む紅に
 鈴虫歌いて
 秋風は去りぬ